スマートフォンなどの携帯電話通信は、全国各地に無線基地局が設置されています。スマートフォンがその無線基地局と無線で接続される事で通信をしています。日本の移動体通信事業者(MNO: Mobile Network Operator)の2021年3月末時点での無線基地局数について整理します。
日本の移動体通信事業者(MNO)は以下の図に示す会社です。移動体通信事業者毎に、それぞれの無線帯域(バンド)および通信方式(5G NR, 4G LTE, 3G)にて、2021年3月末時点で運用中の基地局数を整理します。また、無線基地局数から見た、移動体通信事業者毎の無線ネットワークの特徴を整理します。
基地局数の概要と、通信キャリアの比較
基地局数の概要と、通信キャリア(ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天)の比較
ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天の各通信事業者(MNO: Mobile Network Operator)の、2022年3月時点での無線基地局の数を以下のグラフに示します。5G(第5世代通信: 5G NR)、4G(第4世代通信: LTE)、3G(第3世代通信)はそれぞれ携帯電話の世代を示しています。
5Gのサービスは日本では2020年に開始したばかりなので、(2022年3月総務省公開の)2021年3月末時点の情報ではまだ5G基地局の数は少ないです。
NTTドコモの地局数が最も多いです。楽天は、2020年に新規に移動体通信事業者(MNO)としての事業を開始したばかりなので、基地局数がかなり少ないです。
2022年9月末時点の、日本の各オペレーター(ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイル)の基地局数に関しては以下の記事をご参照ください。
無線基地局数のカウント方法
当ブログ記事での、日本の移動体通信事業者(MNO)の基地局数のカウント方法は以下の通りです。超小型の基地局であるフェムトなるなどは、基地局数の統計としてカウントはされていません。
基地局数の統計情報の参照元
当ブログ記事での、日本の移動体通信事業者(MNO)の基地局数は、総務省が公開している情報を元にしています。総務省が公開する以下の情報を元に、グラフ化しています。
2021年3月時点の基地局数情報ですので、それ以降の時期に各移動体通信事業者の5G基地局数はかなり増加しています。
3Gのサービスのストップ(ドコモ、ソフトバンク)
3Gのサービスは、KDDIは2022年3月に終了済です。NTTドコモ、ソフトバンクも3Gのサービスが終了する予定です。(下図参照)
3Gのサービスは、2.0GHz帯域と、800MHz/900MHz帯域で運用されています。
NTTドコモ無線基地局数の分析
NTTドコモの基地局数(通信方式世代5G/4G/3Gおよび帯域別)
NTTドコモの基地局数を通信方式の世代(5G/4G/3G)別および無線帯域(バンド)別にカウントした情報を表に整理したものを示します。(下表参照)
NTTドコモの基地局数(通信方式世代5G/4G/3Gおよび帯域別)グラフとその特徴
NTTドコモの基地局数を通信方式の世代(5G/4G/3G)別および無線帯域(バンド)別にカウントした情報をグラフ化したものを下に示します。(下図参照)
2.0GHz帯域(バンド1)は、4G LTE用の基地局数が約80,000、および3G WCDMA用の基地局数が約79,000とても多く、日本全国をこの帯域の基地局でカバーしています。
800MHz帯域(バンド26/バンド19)も、4G LTE用の基地局数が約74,000、および3G WCDMA用の基地局数がやう73,000とても多く、日本全国をこの帯域の基地局でカバーしています。
KDDI無線基地局数の分析
KDDIの基地局数(通信方式世代5G/4G/3Gおよび帯域別)
KDDIの基地局数を通信方式の世代(5G/4G/3G)別および無線帯域(バンド)別にカウントした情報を表に整理したものを示します。(下表参照)
KDDIの基地局数(通信方式世代5G/4G/3Gおよび帯域別)グラフとその特徴
KDDIの基地局数を通信方式の世代(5G/4G/3G)別および無線帯域(バンド)別にカウントした情報をグラフ化したものを下に示します。(下図参照)
2.0GHz帯域(バンド1)は、4G LTE用の基地局の数が約50,000局と数が多く、日本全国をこの帯域で無線通信をする基地局でカバーしています。
ソフトバンク無線基地局数の分析
ソフトバンクの基地局数(通信方式世代5G/4G/3Gおよび帯域別)
ソフトバンクの基地局数を通信方式の世代(5G/4G/3G)別および無線帯域(バンド)別にカウントした情報を表に整理したものを示します。(下表参照)
ソフトバンクの基地局数(通信方式世代5G/4G/3Gおよび帯域別)グラフとその特徴
ソフトバンクの基地局数を通信方式の世代(5G/4G/3G)別および無線帯域(バンド)別にカウントした情報をグラフ化したものを下に示します。(下図参照)
2.5GHz帯域(バンド41)は、4G LTE用の基地局の数が約66,000局と数が多く、日本全国をこの帯域で無線通信をする基地局でカバーしています。
900MHz帯域(バンド8)も、4G LTE用の基地局の数が約60,000局と数が多く、日本全国をこの帯域でも無線通信をする基地局でカバーしています。
楽天無線基地局数の分析
楽天の基地局数(通信方式世代5G/4G/3Gおよび帯域別)
楽天の基地局数を通信方式の世代(5G/4G)別および無線帯域(バンド)別にカウントした情報を表に整理したものを示します。(下表参照)
楽天の基地局数(通信方式世代5G/4G/3Gおよび帯域別)グラフとその特徴
楽天の基地局数を通信方式の世代(5G/4G)別および無線帯域(バンド)別にカウントした情報をグラフ化したものを下に示します。(下図参照)
まとめ
移動体通信事業者毎に、それぞれの無線帯域(バンド)および通信方式(5G NR, 4G LTE, 3G)にて運用中の基地局数を整理しました。また、無線基地局数から見た、移動体通信事業者毎の無線ネットワークの特徴に関しても整理しました。
移動体通信事業者毎の無線帯域幅に関する詳細は以下の記事をご参照ください。
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