モバイル通信の周波数割り当て、バンド一覧 (日本:ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天)

モバイル通信の周波数の割り当て、バンド一覧 (日本) 5G Tech
[Image Reference] Unsplash, Alejandro Barba

日本の携帯電話通信事業者(MNO: Mobile Network Operator)に割り当てられている無線周波数(バンド)について整理し説明します。5G、4Gの携帯電話通信サービスで利用されている無線周波数は様々な異なる周波数帯域(バンド)が利用されています。また、周波数毎に携帯電話通信サービスで利用されている帯域(どの周波数からどの周波数までか)は正確に決められています。

日本の携帯電話オペレーター(MNO: Mobile Network Operator)は、以下の会社です。当記事では、携帯電話オペレーター毎に、割り当てられている周波数とその帯域幅についても説明します。以下の日本の携帯電話オペレーターの保有する正確な周波数に関しても説明します。

  • NTTドコモ
  • KDDI
  • ソフトバンク
  • 楽天
  1. 日本の通信オペレーターの5G/4G帯域(バンド)一覧
    1. 周波数帯域(全体について説明)
    2. 5G NRと4G LTE周波数の違い
    3. 各周波数帯域とバンド名
    4. TDD (Time Division Duplex)とFDD (Frequency Division Duplex)の違い
      1. ダウンリンクとアップリンク(補足説明)
    5. 5G用周波数のFR1(Frequency Range 1)とFR2(Frequency Range 2)
  2. NTTドコモの帯域(バンド)の詳細
    1. NTTドコモの保有のバンドとその帯域幅
    2. NTTドコモの割り当て周波数(バンド一覧)
    3. NTTドコモ5G用周波数(ミリ波、Sub6):28GHz帯(n257)、4.5GHz帯(n79)、3.7GHz帯(n77/n78)
    4. NTTドコモ(4G Sub6):3.5GHz帯(バンド42)、2.5GHz帯(バンド41)
    5. NTTドコモ(ローバンド):2.0GHz帯(バンド1)、1.7GHz帯(バンド3) 、1.5GHz帯(バンド21)
    6. NTTドコモ(プラチナバンド):800Hz帯(バンド26/バンド19)、700MHz帯(バンド28)
  3. KDDIおよびUQコニュニケーションズの帯域(バンド)の詳細
    1. KDDIおよびUQコニュニケーションズの保有のバンドとその帯域幅
    2. KDDIおよびUQコニュニケーションズの割り当て周波数(バンド一覧)
    3. KDDI 5G用周波数(ミリ波、Sub6):28GHz帯(n257)、3.7GHz帯(n77/n78)
    4. KDDI(4G Sub6):3.5GHz帯(バンド42)、 2.5GHz帯(バンド41)、2.3GHz帯域(バンド40)
    5. KDDI(ローバンド):2.0GHz帯(バンド1)、 1.7GHz帯(バンド3) 、1.5GHz(バンド11)
    6. KDDI(プラチナバンド): 800Hz帯(バンド26/バンド18)、 700MHz帯(バンド28)
  4. ソフトバンクの無線周帯域の詳細
    1. ソフトバンク保有のバンドとその帯域幅
    2. ソフトバンクの割り当て周波数(バンド一覧)
    3. ソフトバンクの5G用周波数(ミリ波、Sub6):28GHz帯(n257)、3.7GHz帯(n77)
    4. ソフトバンクの4G Sub6:3.5GHz帯(バンド42)、 2.5GHz帯(バンド41)
    5. ソフトバンクのローバンド:2.0GHz帯(バンド1)、1.7GHz帯(バンド3/バンド9) 、1.5GHz帯(バンド11)
    6. ソフトバンクのプラチナバンド:900Hz帯(バンド8)、 700MHz帯域(バンド28)
  5. 楽天の無線周帯域の詳細
    1. 楽天の保有するバンドとその帯域幅
    2. 楽天の割り当て周波数(バンド一覧)
    3. 楽天の5G用周波数(ミリ波、Sub6):28GHz帯(n257)、3.7GHz帯(n77)
    4. 楽天のローバンド:1.7GHz帯(バンド3)
    5. 楽天のプラチナバンド:800Hz帯(バンド26/バンド19) – ※KDDIローミング
    6. 楽天のプラチナバンド:700Hz帯 (バンド28)
  6. まとめ

日本の通信オペレーターの5G/4G帯域(バンド)一覧

周波数帯域(全体について説明)

日本では携帯電話の通信に利用されている周波数は低周波数の700MHz帯域から高周波数の28GHz(28,000MHz)帯域まで、様々な周波数帯域が使われています(下表ご参照)。ほとんどの周波数帯域は、5G/4G/3Gの世界共通の通信方式と世界共通の周波数帯域が決められています。

5G/4G/3Gの無線ネットワークの装置やスマートフォンを世界共通で利用できるようにするために通信方式と、利用する周波数帯域は世界共通で決められています。世界共通で通信方式と、利用する周波数帯域を決めておくことで、国際ローミングか可能になるなど様々なメリットが生まれるからです。

下表は、日本の各周波数帯域をどの携帯電話オペレーターが利用しているのかを整理した表です。

表:モバイル通信用の周波数バンドリスト(日本:ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天)

日本の各オペレーターが保有するトータルのバンド幅を、周波数帯域毎に示したのが下のグラフです。低い周波数の電波は、利用できる帯域幅が狭く、高い周波数の電波は利用できる帯域幅が広い事がわかります。

グラフ:各オペレーターの保有のバンドと帯域幅の比較

各帯域(バンド)の隣接関係や、各帯域無いでの詳細の通信事業者毎の周波数割り当ての詳細をわかりやすい画像で確認したい場合は以下のブログをご参照下さい。

5G NRと4G LTE周波数の違い

5G NR (New Radio)のサービスが日本では、2020年から開始され、これまで4Gで利用されなかった高い周波数が5G専用の周波数として利用されました。5G専用の周波数は、28GHz帯域のミリメーター・ウエーブ(mmWaver)、Sub-6(サブ・シックス)と言われる3.7GHz帯域の周波数があります。

4G LTE (Long Term Evolution)で最も周波数が高い帯域(バンド)は、Sub-6の3.5GHz帯域(バンド42)です。最も低い周波数の帯域は、800MHz帯域(バンド26/バンド18/バンド19)、700MHz帯域(バンド28)で、プラチナバンドと言われています。

各周波数帯域とバンド名

携帯電話通信に利用される各周波数帯域(バンド)は、正確にどの周波数からどの周波数までの電波なのか世界で共通的に定義されています。

5G NR(New Radio)用の携帯電話通信に利用される各周波数帯域(バンド)は、番号で定義されています。例えば、n77は、3.7GHz帯域のSub-6の5G用の周波数帯域です。5G NR用に割り当てられている、詳細の帯域の一覧は以下のリンクにまとめられています。

5G新無線周波数帯, ウィキペディア , [Link]

4G LTE用の携帯電話通信に利用される各周波数帯域(バンド)は、番号で定義されています。例えばBand#1は、2.0GHz帯域のローバンドの周波数帯域です。4G LTE用に割り当てられている、詳細の帯域の一覧は以下のリンクにまとめられています。

4G LTEバンド一覧, ウィキペディア , [Link]

TDD (Time Division Duplex)とFDD (Frequency Division Duplex)の違い

携帯電話通信用の各周波数帯域(バンド)は、通信方式がTDD(Time Division Duplex, 時間分割複信)もしくはFDD(Frequency Division Duplex, 周波数分割複信)のどちからか決まっています。TDDとFDDは周波数の使い方が異なり、通信方式の特徴が大きく異なります。下の表に、TDDとFDDの特徴と違いをまとめます。

TDDとFDDの特徴と違い 表:TDDとFDDの特徴と違い

TDDでは、アップリンク通信もダウンリンク通信も同じ周波数で通信を行います。TDDではアップリンクとダウンリンクは時間的にタイミングを分けて通信が行われます。

FDDでは、アップリンク用の周波数と、ダウンリンク用の周波数を別々に準備し、ペアにして使います。FDDでは時間のタイミングを分けなくても同時にアップリンク通信とダウンリンク通信ができます。

TDDとFDDの無線の周波数の使い方と、時間の使い方を下図に示します。

TDDとFDDの周波数と時間の使い方の違い 図:TDDとFDDの周波数と時間の使い方の違い

ダウンリンクとアップリンク(補足説明)

  • ダウンリンク(Down Link):ネットワーク(無線基地局)から、モバイル端末(スマートフォン)方向の通信
  • アップリンク(Up Link):モバイル端末(スマートフォン) から、ネットワーク(無線基地局) 方向の通信

FDD通信方式の、アップリンク通信用の周波数とダウンリンク通信用の周波数は、ペアになって定義されています。ダウンリンクのほうが低い周波数に定義されています。

携帯電話通信のアップリンクとダウンリンク 図:携帯電話通信のアップリンクとダウンリンク

5G用周波数のFR1(Frequency Range 1)とFR2(Frequency Range 2)

周波数帯域には様々な呼び方があります。5G用の周波数でFR1(Frequency Range 1)とは、450MHzから6,000MHzまでの周波数の事を言います。日本ではSub-6の3.7GHz帯域(n77/n78)、4.5GHz帯域(n79)、3.7GHz帯域(n77/n78)の周波数です。

5G用の周波数でFR2(Frequency Range 2)とは、24,250MHzから52,600MHzまでの周波数の事を言います。日本では、ミリメーター・ウエーブ(mmWave: Millimeter Wave)の28GHz帯域(n257) の周波数の事です。

FR1と、FR2は3GPP(標準化)のTS 38.101にて定義されています。

無線周波数(バンド)の違いと、無線通信エリアや通信速度との関係に関して詳細は以下の記事を参照下さい。

NTTドコモの帯域(バンド)の詳細

NTTドコモの保有のバンドとその帯域幅

NTTドコモが保有する周波数の帯域と各バンドの帯域幅をグラフで示します(下図参照)。NTTドコモは5Gのミリ波(高い周波数)から、プラチナ・バンド(低い周波数)まで沢山の周波数を保有し、それらの周波数を使ってモバイル通信サービスを運用しています。

グラフ:NTTドコモ保有のバンドと帯域幅 Graph: Bands and Bandwidth owned by NTT DOCOMO

NTTドコモの割り当て周波数(バンド一覧)

NTTドコモが保有する周波数の帯域と各バンドの帯域幅の性格の値を表に整理しました(下表参照)。周波数帯域毎に、正確にどの周波数からどの周波数までがNTTドコモに割り当てられている周波数かを整理しています。また、各周波数帯域は、TDDなのかFDDなのかも記載しています。

NTTドコモ 割り当て周波数(バンド一覧) NTT DOCOMO Wireless Frequency (Assignment Band) List

NTTドコモ5G用周波数(ミリ波、Sub6):28GHz帯(n257)、4.5GHz帯(n79)、3.7GHz帯(n77/n78)

28GHz帯(n257)は、普及には時間を要するバンドです。電波の飛びが悪く、建物内部へ電波が浸透しないためエリアがとても限られます。ホットスポット的に、トラフィックが多い大都市の大きな駅や繁華街で時間をかけてデプロイされる事が想定されます。

4.5GHz帯(n79)は、NTTドコモだけが対応しているバンドで、世界的には5G NRとしての利用が見込まれて無いバンドです。(※日本以外では中国が5Gで利用しているだけの周波数です。)

3.7GHz帯(n77/n78)は、NTTドコモの5Gの主要バンドです。この周波数帯域の5G基地局の増加が見込まれます。

NTTドコモ(4G Sub6):3.5GHz帯(バンド42)、2.5GHz帯(バンド41)

3.5GHz帯(バンド42)は、LTE-Advanced用のバンドです。CC(キャリア・アグリゲーション)技術を使って他の帯域の周波数と同時に利用されます。ボリュームの有るトラフィックをカバーするために展開された周波数帯域です。

2.5GHz帯(バンド41)は、基地局数が大変少なく、ほとんど運用されていません。

NTTドコモ(ローバンド):2.0GHz帯(バンド1)、1.7GHz帯(バンド3) 、1.5GHz帯(バンド21)

2.0GHz帯(バンド1)は、NTTドコモ4G(LTE)の主要バンドです。3Gでも全国広く展開されています。3Gは、2026年3月にサービスが停止する予定です。また、この帯域では4G/3G周波数の5G周波数としての転用が行われています。

1.7GHz帯(バンド3) は、東名阪の大都市エリアのみで、割り当てられている周波数です。

1.5GHz帯(バンド21)は、エリアが限定されている周波数帯域です。

NTTドコモ(プラチナバンド):800Hz帯(バンド26/バンド19)、700MHz帯(バンド28)

800Hz帯(バンド26/バンド19)は、NTTドコモの主要バンドで4G LTEおよび3Gで全国広く展開されています。プラチナバンドと言われる低周波数の帯域で、電波が広く飛び携帯電話の無線エリアを広く確保できる周波数です。しかし、高い周波数と比較して通信速度は低くなります。

700MHz帯(バンド28)は、一部のエリアのみで4G LTEで運用されているバンドです。また、この700MHz帯域では4G/3G周波数の5G周波数としての転用が行われています。

KDDIおよびUQコニュニケーションズの帯域(バンド)の詳細

KDDIおよびUQコニュニケーションズの保有のバンドとその帯域幅

KDDIが保有する周波数の帯域と各バンドの帯域幅をグラフで示します(下図参照)。KDDIは5Gのミリ波(高い周波数)から、プラチナ・バンド(低い周波数)まで沢山の周波数を保有し、それらの周波数を使ってモバイル通信サービスを運用しています。

グラフ:KDDIおよびUQコミュニケーションズ保有のバンドと帯域幅

KDDIおよびUQコニュニケーションズの割り当て周波数(バンド一覧)

KDDIが保有する周波数の帯域と各バンドの帯域幅の正確な値を表に整理しました(下表参照)。周波数帯域毎に、正確にどの周波数からどの周波数までがKDDIおよびUQコニュニケーションズに割り当てられている周波数かを整理しています。

UQコニュニケーションズへの周波数の割り当ては、2.5GHz(バンド41)の合計50MHz分の周波数帯域です。

KDDIおよびUQ割り当て周波数(バンド一覧)

KDDI 5G用周波数(ミリ波、Sub6):28GHz帯(n257)、3.7GHz帯(n77/n78)

28GHz帯(n257)は、普及には時間を要するバンドです。電波の飛びが悪く、建物内部へ電波が浸透しないためエリアがとても限られます。ホットスポット的に、トラフィックが多い大都市の大きな駅や繁華街で時間をかけてデプロイされる事が想定されます。

3.7GHz帯(n77/n78)は、KDDIの5Gの主要バンドです。この周波数帯域の5G基地局の増加が見込まれます。

KDDI(4G Sub6):3.5GHz帯(バンド42)、 2.5GHz帯(バンド41)、2.3GHz帯域(バンド40)

3.5GHz帯(バンド42)は、LTE-Advanced用のバンドです。CC(キャリア・アグリゲーション)技術を使って他の帯域の周波数と同時に利用されます。ボリュームの有るトラフィックをカバーするために展開された周波数帯域です。

2.5GHz帯(バンド41)は、UQコニュニケーションズにアサインされているバンドです。合計50MHzの帯域幅があり、全国に展開され運用されています。このバンドは全国BWA(Broadband Wireless Access: 広帯域移動無線システム)バンドでもあります。

2.3GHz帯域(n40)は、ダイナミック周波数共有の周波数として割り当てが決まりました。5Gの移動通信事業と、放送事業とで、2,330MHz~2,370MHz(40MHz幅)の周波数が運用されます。(※2027年3月末までに、8300局の基地局を全国に整備する計画。)

KDDI(ローバンド):2.0GHz帯(バンド1)、 1.7GHz帯(バンド3) 、1.5GHz(バンド11)

2.0GHz帯(バンド1)、はKDDIの主要バンドです。3Gは、2022年3月にサービスが停止ました。

1.7GHz帯(バンド3)は、エリアが限定されている周波数帯域です。このバンドは、5Gへの転用されています。(DSSか、完全な5Gへの転用かは不明です。)

1.5GHz帯(バンド11)は、エリアが限定されている周波数帯域です。

KDDI(プラチナバンド): 800Hz帯(バンド26/バンド18)、 700MHz帯(バンド28)

800HHz帯(バンド26/バンド18)は、KDDIの主要バンドで4G LTEで全国広く展開されています。3Gは、2022年3月にサービスが停止ました。この帯域は楽天にローミングで貸し出しています。KDDIの800MHzは日本全国で基地局数が80,000局以上運用されており、かなりカバーエリアが広い周波数帯域です。

 700MHz帯(バンド28)は、一部のエリアのみで4G LTEで運用されているバンドです。このバンドは、5Gへの転用されています。(DSSか、完全な5Gへの転用かは不明です。)

ソフトバンクの無線周帯域の詳細

ソフトバンク保有のバンドとその帯域幅

ソフトバンクが保有する周波数の帯域と各バンドの帯域幅をグラフで示します(下図参照)。ソフトバンクは5Gのミリ波(高い周波数)から、プラチナ・バンド(低い周波数)まで沢山の周波数を保有し、それらの周波数を使ってモバイル通信サービスを運用しています。

グラフ:ソフトバンク保有のバンドと帯域幅 Graph: Bands and Bandwidth owned by Softbank

ソフトバンクの割り当て周波数(バンド一覧)

ソフトバンクが保有する周波数の帯域と各バンドの帯域幅の正確な値を表に整理しました(下表参照)。周波数帯域毎に、正確にどの周波数からどの周波数までがソフトバンクに割り当てられている周波数かを整理しています。

表:ソフトバンク割り当て周波数(バンド一覧) Table: Softbank Wireless Frequency (Assignment Band) List

ソフトバンクの5G用周波数(ミリ波、Sub6):28GHz帯(n257)、3.7GHz帯(n77)

28GHz帯(n257)は、普及には時間を要するバンドです。電波の飛びが悪く、建物内部へ電波が浸透しないためエリアがとても限られます。ホットスポット的に、トラフィックが多い大都市の大きな駅や繁華街で時間をかけてデプロイされる事が想定されます。

3.7GHz帯(n77/n78)は、ソフトバンクの5Gの主要バンドです。この周波数帯域の5G基地局の増加が見込まれます。

ソフトバンクの4G Sub6:3.5GHz帯(バンド42)、 2.5GHz帯(バンド41)

3.5GHz帯(バンド42)は、LTE-Advanced用のバンドです。CC(キャリア・アグリゲーション)技術を使って他の帯域の周波数と同時に利用されます。ボリュームの有るトラフィックをカバーするために展開された周波数帯域です。また、ソフトバンクでは、この帯域を使って4G周波数の5G転用が行われています。

2.5GHz帯(バンド41)は、ソフトバンクの主要バンドです。全国に展開され運用されています。現在はソフトバンクとなったWCP(Wireless City Planning)が利用していたバンドです。このバンドは全国BWA(Broadband Wireless Access: 広帯域移動無線システム)バンドでもあります。

ソフトバンクのローバンド:2.0GHz帯(バンド1)、1.7GHz帯(バンド3/バンド9) 、1.5GHz帯(バンド11)

2.0GHz帯(バンド1)は、ソフトバンクの主要バンドです。全国に展開され運用されています。3Gは、2024年1月にサービスが停止します。

1.7GHz帯(バンド3/バンド9)は、ソフトバンクの主要バンドです。全国に展開され運用されています。一部で4G周波数の5G転用が実施されています。

1.5GHz帯(バンド11)は、エリアが限定されている周波数帯域です。

ソフトバンクのプラチナバンド:900Hz帯(バンド8)、 700MHz帯域(バンド28)

900Hz帯 (バンド8)は、ソフトバンクの主要バンドです。全国に展開され運用されています。3Gは、2024年1月にサービスが停止します。

700MHz帯 (バンド28)は、一部のエリアのみで運用されているバンドです。一部で4G周波数の5G転用が実施されています。

楽天の無線周帯域の詳細

楽天の保有するバンドとその帯域幅

楽天が保有する周波数の帯域と各バンドの帯域幅をグラフで示します(下図参照)。楽天は2019年にサービスを新規に開始した、携帯電話通信オペレーター(MNO: Mobile Network Operator)です。そのため、保有する周波数が少ないです。

グラフ:楽天が保有するのバンドと帯域幅

楽天の割り当て周波数(バンド一覧)

楽天が保有する周波数の帯域と各バンドの帯域幅の正確な値を表に整理しました(下表参照)。周波数帯域毎に、正確にどの周波数からどの周波数までが楽天に割り当てられている周波数かを整理しています。

表:楽天の割り当て周波数(バンド一覧)

楽天の5G用周波数(ミリ波、Sub6):28GHz帯(n257)、3.7GHz帯(n77)

28GHz帯(n257)は、普及には時間を要するバンドです。電波の飛びが悪く、建物内部へ電波が浸透しないためエリアがとても限られます。ホットスポット的に、トラフィックが多い大都市の大きな駅や繁華街で時間をかけてデプロイされる事が想定されます。

3.7GHz帯(n77)は、楽天の5Gの主要バンドです。

楽天のローバンド:1.7GHz帯(バンド3)

1.7GHz帯(バンド3)は、楽天の主要バンドです。4G LTEにて全国に展開され運用されています。楽天の基地局は大部分がこのバンド用の基地局です。

楽天のプラチナバンド:800Hz帯(バンド26/バンド19) – ※KDDIローミング

800Hz帯(バンド26/バンド19)は、楽天には割り当てされていません。楽天は、自社の基地局でカバーできないエリアは、KDDIのこの800MHz帯のバンドをローミングで利用しています。

楽天のプラチナバンド:700Hz帯 (バンド28)

700MHz帯(バンド28)に、アップリング3MHz(715Mhz~718MHz)およびダウンリンク3MHz(770Mhz~773MHz)の帯域幅で周波数が割れ充てられました(2023年9月)。

この周波数がアサインされれば、楽天のサービスエリアの拡大に貢献できる可能性があります。合計6MHz幅(=アップリング3MHz幅+ダウンリンク3MHz幅)と帯域幅が狭いです。主に、サービスエリア拡大に利用できますが、高い通信速度や多いトラフィック量の処理は見込めません。

楽天のプラチナバンド700MHz帯の割り当ての詳細は以下の記事を参照してください。

まとめ

当記事では、日本の携帯電話オペレーター(MNO: Mobile Network Operator)に割り当てられている無線周波数(バンド)について整理し説明しました。ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天の携帯電話通信事業者毎の周波数についても説明しました。

日本の携帯電話オペレーター(MNO: Mobile Network Operator)が運用中の2022年9月末時点の基地局数に関しては以下の記事をご参照下さい。周波数帯域毎に、基地局数を整理しています。

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